No.1885-1994.02 増刊号 津軽

津軽へ・・ 其の-2

長編で失礼します・・
思い出深い五所川原バスターミナルでの出来事。
十三湖に向かう為、待合室でうどんでもすすりながら、バスを待つ事に・・
いかにも青森県人らしい人達が、何を話しているのかサッパリ理解出来ないものの
楽しげに雑談している。
私も暇にまかせて十三湖の事でも訪ねてみようと、話の輪に加わったが、
何を言ってるのかサッパリ理解出来ない・・
多分どこから来たのか、そして今から何処へ向かうのか等質問詰めだった様だ。
はっきり記憶にはないが、十三湖に写真を撮りに行きたいとか何とか答えたと思う。
そして記念写真でもと1枚パチリ・・
するとストーブの前に立っているオジサンが私に何だかんだと言いながら、
手に持った物を押し付けるように手渡すのである。
渡された物を見ると車のキーらしい。
何を言ってるのか何度も聞いてみると、どうやら“私は親類の者を車で見送りに来たが、
写真を撮りに行くなら私の車を貸すので自由に使いなさい”と言ってる様だ。
私の理解と想像を超えた申し出に、エ〜〜〜と思うばかりで、
脳味噌はフリーヅ状態・・
訳のわからないまま、ひたすらお断りしたのだが、いつまでも優しく微笑みながら、
どうぞどうぞと・・
いや〜〜まいったな〜〜と言う思いと、
超親切な申し出を断った複雑な気分でバスに乗った。

**まだ続きます。**

バスにゆられてウトウトしていると、
後ろの席に写真の頬被りしてもんぺ姿のお婆ちゃんが話しかけてきた。
が・・何を私に言っているのか解らない。
そして大きな荷物の中から、ぼた餅らしき物を何個か又押しつけるように渡すのである。
お腹が空いてるだろうから食べなさいと言われている様である。
私はと言うと、先程うどんを腹に入れて満腹状態である。
まるで外人と話しをしている様だが、落ち着いて聞いてみると、
何となく話しの内容が理解出来てきた。
お婆さんは、バスで行商に来ていて今帰る道中との事。
そしていつもヒ孫さんにお土産のお菓子を買って帰るのが日課みおたいだ。
きっと家のコタツに入りながら、お孫さんと話しするのが楽しみなんだろう・・
そのお菓子がコ・コ・ノ・ぼた餅だ!!
何度もお断りしたのだが、遠慮しないでと押しつけられるので・・
私としては、遠慮しているのではなくて、
お腹がいっぱいなのと今食べても喉がとうらい程申し訳なくて・・
長い車中だったので、ほとんど理解出来ないまま色々話しながら、
先程撮った写真の事を思い出し、
写真が出来たらお送りしたいので住所を教えてほしいと訊ねた。
すると息子か孫が大阪に住んでいるのでそちらに送ってほしいとの事・・
大阪の何処かと尋ねると何とか町の誰々と書いたら着くから問題ないとの事・・
番地が解らないと届かないと何度説明しても理解されないようで・・
後でフトお思ったのだが、もしかしたらここらあたりでは、何々村の何々で届くのではと・・
ここで降りるからと、気を付けてと手を振りながら、
プシュンと言うドアの開閉音と同時に吹雪きの中へ消えて行かれた。
極寒の地で実にホットな人達に出逢え、この旅一番の思い出となった。
旅の良さはコレかな・・

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by kita1515 | 2011-11-07 23:48